解体に使われる重機と道具
解体工事で活躍する重機にはどのようなものがあるのでしょうか?ここでは、千葉の優良業者紹介サービス「ちいき新聞の解体」が重機の種類やメーカーをご紹介します。また、手作業での解体工事で使う道具も合わせてご紹介します。
まとめると…
- 一般的な住宅では比較的小さな重機が用いられる。ショベルや、粉砕ブレーカー、切断クラッシャー、つかみ機、整地等で用いられるブルドーザーなど。
- 3階建て以上の建物ではアーム部分が通常より長いロングアームなどが用いられる。
- 建物内部の壁や天井、建具、石膏ボード、畳などは、バールやチェーンソー、ハンマー、解体バチ、電気ノコギリなどによって手作業で解体される。
一般的な住宅解体に使われる主な重機
一般的な2階建ての木造住宅では、比較的小さな解体重機が用いられます。とても小ぶりなミニユンボ(0.1㎥サイズ・全幅1.7m×高さ4.5m)は大きな重機の入れない狭小地でも活躍します。その他、コンマニ(0.2㎥サイズ・全幅2m×高さ5.2m)、コンマニーゴー(0.25㎥サイズ・全幅2.2m×高さ6m)と呼ばれるサイズの重機が一般的な木造住宅の解体で多く活用されています。
- 油圧ショベル
- 油圧ブレーカー
- 油圧クラッシャー
- フォークグラブ
- ブルドーザー
キャタピラー付きの台車にショベルが付いた建設機械。ユンボ、パワーショベル、バックホウなどと呼ばれます。家庭の庭などで使えるミニタイプから、広大な工事現場で使われる超大型タイプまで、様々な大きさで製造されている建設機械です。ユンボの先端であるショベルの部分(アタッチメント)は取り外し可能で、ブレーカーやクラッシャーなどを装着できる。
連続的に叩いてコンクリートなどを粉砕することができます。油圧ショベルのアタッチメント(先端部分)として装着されます。
大きなハサミのような機械でコンクリート構造物などの破砕や切断に用いられます。破砕機とも呼ばれます。油圧ショベルのアタッチメント(先端部分)として装着されます。
物をつかむための装置で、フォークユンボ、グラップル、つかみ機、つかみバケットとも呼ばれます。油圧ショベルのアタッチメント(先端部分)として装着されます。
キャタピラ上の走行装置で走る、土砂の整地などに用いられる建設機械。ブルドーザ。
3階建て以上の建物を解体する重機
3階建て以上の建物では、コンマヨンゴー(0.45㎥サイズ・全幅2.5m×高さ7.3m)や、コンマナナ(0.7㎥サイズ・全幅2.8m×高さ9.4m)と呼ばれるサイズの重機が活躍します。これらの重機は大きいので一定の広さがないと利用できません。アーム部分が通常より長いロングアーム(高さ10m程度まで)、アームの接合点が一カ所多く更に高い建物の解体が可能なツーピースアーム(高さ15m程度まで)、アームの接合点が複数箇所あって更に腕を伸ばすことができるロングフロント(40〜50m程度まで)などがあります。ちなみに、ギネスブックに登録されているコベルコ建機の超大型ビル解体専用機「SK3500D」は65m以上、21階建てビルでも工事が可能で標準販売価格は10億円です。
解体重機のメーカー
国内では、トップの建設機器メーカーであるコマツ(世界でも2位)の他、日立建機、クボタ、CAT(キャタピラージャパン)、コベルコ建機、ヤンマー、川崎重工、住友建機、IHI建機、三菱重工、タダノ、ユニキャリアといった重機メーカーがあります。世界を見渡せば、世界一の建設機器メーカーであるアメリカのキャタピラーの他、自動車メーカーとしてられるスウェーデンのボルボや韓国のヒュンダイなども解体重機を製造しています。
手壊し解体の道具
解体工事に手作業つきものです。例えば、重機が入れないような狭いスペースでは手作業が必要になります。また、重機によって建物を解体する前に、建物内部の畳・サッシ・断熱材(壁や天井)・建具・住宅設備機器・石膏ボードなどは、手作業で取り外し搬出する必要があります。手壊しの解体では、バール、チェーンソー、ハンマー、解体バチ、ネコ(手押し車・一輪車)、レシブロソー(電気ノコギリ)などの工具が用いられます。
最後に:安全な工事が一番重要
解体工事では人間には到底できないような力仕事を、重機によって行っています。「小型重機であれば安全」というわけではなく、どの重機の力も凄まじいものです。また、高所での作業や、電動工具を使った手作業なども危険が伴います。重機を扱う場合、その許可や免許、職人の技術も必要になりますが、何よりも安全に工事を進める努力が求められます。無事に工事が終えられるよう、安全性に配慮した信頼できる業者に依頼しましょう。